Appコネクタ実践2026年5月更新

Googleスプレッドシートが“アプリの裏側”になる|不動産・見積もり管理を実例にLovable × Google連携を解説

Gmail / Calendar / Drive / Sheets / Slides / Maps / BigQuery / Gemini Enterpriseまで、Lovableに揃ったGoogleコネクタ群を、不動産会社の『物件管理+見積もり管理アプリ』を題材に実例→総論で解説します。

更新日: 2026-05-19読了時間 約6#Google Sheets#Google Calendar#不動産#見積もり#業務効率化#ノーコード

『普段使ってるGoogle』が、そのままアプリの裏側になる時代#

Lovableに、Gmail / Google Calendar / Drive / Sheets / Slides / Maps Platform / BigQuery / Gemini Enterpriseなど主要なGoogleサービスのコネクタが揃いました。これまで『業務システムを作る=新しいDBを設計する』だったのが、『すでにあるスプレッドシートやCalendarに、キレイなUIを被せる』だけで業務アプリになります。

本記事ではまず、もっとも“あるある”な業務シーンとして 『不動産会社の物件 × 見積もり管理アプリ』 を題材に具体例を示し、後半でGoogleコネクタ全体の使い分け(総論)に進みます。

実例:不動産会社の『物件+見積もり管理アプリ』を作る#

想定するのは、賃貸・売買の仲介や管理を行う中小の不動産会社。今は『物件一覧シート』『顧客シート』『見積もりExcel』『内見スケジュールはGoogleカレンダー』『契約書はDrive』とバラバラに管理しているケースです。これをLovableで“1画面のアプリ”にまとめます。

現状の困りごと

  • 物件情報がスプシ、見積もりはExcel、図面はDriveに散在していて全体像が見えない
  • 見積もりを作るたびに担当者がExcelで手計算 → ミスと作り直しの温床
  • 内見の空き時間を聞かれるたびにカレンダーを開いて口頭で返答している
  • 物件の住所から地図/最寄駅/徒歩分を毎回手で調べている
  • 顧客への送付メール・契約書PDFの作成が、毎回コピペ作業になっている

作るアプリの全体像

[ 物件マスタ:Google Sheets ]──┐
[ 顧客/案件:Google Sheets ]──┤
[ 図面・契約書:Google Drive ]─┼──► [ Lovableアプリ(1画面ダッシュボード) ]
[ 内見予定:Google Calendar  ]─┤             │
[ 地図/徒歩分:Google Maps   ]─┘             ▼
                                 [ 見積もりPDF:Slides → Driveに自動保存 ]
                                 [ 顧客への送付:Gmailから直接送信 ]

画面構成(4タブ)

  1. 🏠 物件一覧:Sheetsから物件を取得し、Mapsで地図表示/最寄駅・徒歩分を自動計算
  2. 👤 顧客/案件:問い合わせ顧客と紐づく物件、ステータス(追客中/内見済/申込/契約)
  3. 📅 内見予約:Calendarの空きスロットを読み取り、顧客が予約 → Calendarに自動登録
  4. 💴 見積もり:家賃・敷礼・仲介手数料・保証会社費用などを自動計算し、Slidesで提案書PDFを生成 → Driveに保存 → Gmailで送付

ステップ1:物件マスタをスプシで整える(5分)

Googleスプレッドシートを1枚用意し、1行目に列名を入れます。日本語でもOKですが、後の修正コストを考えるなら英語が無難です。

property_id | name        | address              | rent | deposit | key_money | type   | status
P-001       | パーク麻布   | 東京都港区麻布十番…   | 185000 | 1 | 1 | 1LDK | 募集中
P-002       | グランド代々木| 東京都渋谷区代々木…   | 142000 | 1 | 0 | 1K   | 申込中
見積もりに必要な数字(家賃/敷金月数/礼金月数/管理費/保証会社料率など)は、必ず“数値列”として持たせること。文字列で『1ヶ月』と入れてしまうと、後で計算ロジックが詰みます。

ステップ2:Google Sheets / Calendar / Drive / Mapsコネクタを接続

Lovableのチャットで以下のように頼むと、コネクタ接続のダイアログが順番に立ち上がります。

不動産の物件管理アプリを作りたいので、下記Googleコネクタを接続したい:
- Google Sheets(物件・顧客マスタ)
- Google Calendar(内見スケジュール)
- Google Drive(図面・契約書PDFの保管)
- Google Maps Platform(地図・徒歩分の計算)
- Gmail(顧客への送付)
- Google Slides(見積もり提案書の生成)

ステップ3:物件一覧 × 地図画面を作る

Google Sheetsの『物件マスタ』(スプレッドシートID: 【ここに貼る】 / シート名: properties)から物件を取得し、左に物件カード一覧、右にGoogle Mapsで全物件をピン表示する画面を作って。
要件:
- カードには 物件名 / 家賃 / 間取り / ステータス を表示
- ステータス(募集中/申込中/契約済)と間取りで絞り込みドロップダウン
- カードをクリックすると地図のピンが拡大し、最寄駅まで徒歩何分かをMaps APIで計算して表示
- 右上に『新規物件』ボタンを置き、入力するとスプシに追記

ステップ4:見積もり自動計算 → Slidesで提案書PDFを生成

ここがハイライト。Excelで毎回作っていた見積もりを、フォーム入力→Slides提案書PDF→Driveに保存→Gmail下書きまで一気通貫で自動化します。

『見積もり作成』タブを追加して。
- 物件と顧客を選ぶと、家賃・管理費・敷金・礼金・仲介手数料(家賃×1.1)・保証会社初回料(家賃×50%)・火災保険(2年20,000円)を自動計算して内訳を表示
- 『提案書PDFを生成』ボタンを押すと、Google Slidesのテンプレ(テンプレID: 【ここに貼る】)を複製し、物件名/住所/顧客名/内訳金額を差し込んで PDF化、Driveの『見積もり/2026/』フォルダに 物件名_顧客名_yyyyMMdd.pdf で保存
- 保存後、その顧客のメールアドレス宛にGmailの下書きを作成(件名・本文テンプレあり、PDFを添付)
- 送信は人が最終確認してから送る運用にしたいので、ここでは“下書き止まり”でOK
金額を扱うアプリで“AIが勝手にメール送信”は絶対NG。必ず『下書きまで=人が最後に押す』の運用にしてください。

ステップ5:内見予約をGoogle Calendarで取る

『内見予約』タブを追加して。
- 担当者のGoogle Calendar(calendar id: 【貼る】)の今後14日間から、平日10-19時の空き60分スロットを抽出
- 物件ごとに、顧客が名前・電話・希望日時を入力して予約できるフォームを表示
- 予約確定でCalendarに『内見:[物件名] / [顧客名]』というタイトルでイベント作成、場所欄に物件住所を入れる
- 顧客と担当者の両方にGmailから確認メールを自動送信

ステップ6:『社内のみアクセス可』にする

Lovable Cloudの認証を有効にして、@yourcompany.co.jp ドメインのGoogleアカウントでログインしたユーザーだけが、このアプリを使えるようにして。

完成すると何が変わるか

  • 見積もり作成:従来30分 → 約2分(誤計算ゼロ)
  • 内見調整:往復メール5通 → 顧客が自分で予約。担当者は確認だけ
  • 物件+地図+見積もり+契約書が1画面に集約され、引き継ぎが容易に
  • スプシは現場が今まで通り編集できるので、社内浸透が早い
“真実の置き場所”をスプシのまま残すのが、社内導入のコツ。アプリを止めても業務は止まりません。

総論:Lovable × Googleコネクタの全体像#

実例で使ったコネクタ以外も含め、今Lovableに接続できるGoogleコネクタの“使いどころ”を一気にまとめます。自分の業務のどこに当てはめられるか、チェックリストとして使ってください。

コネクタLovableでできること向いている用途例
Gmailメール検索・読み取り・送信・ラベル付与問い合わせ振り分け、送信下書き生成、トリアージダッシュボード
Google Calendar予定の読み取り・作成・空き時間提案公開予約ページ、チームのスケジュール表、商談リマインダー
Google Driveファイル・フォルダ検索・メタ情報取得クライアントポータル、社内ナレッジ、契約書庫
Google Sheetsセル読み書き・行クエリCRM/案件管理/在庫・物件マスタ/アンケート集計
Google Slidesプレゼン作成・更新提案書/報告書/日次レポートの自動生成
Google Maps Platformジオコーディング・地図表示・距離計算・場所詳細店舗検索、物流ダッシュボード、不動産検索
Google Docsドキュメント作成・編集議事録テンプレ自動化、契約ドラフト生成
BigQueryテーブルクエリ・分析・結果ストリームライブ売上ダッシュボード、SQL不要の社内BI
Gemini Enterprise社内データをGeminiでQ&A/要約新人オンボーディング、社内検索アシスタント
Googleコネクタ早見表

規模別:どこから始めるべきか

1人〜数人で使う場合

サブスクで払っている小さなSaaS(予約フォーム、簡易CRM、見積もりツールなど)から潰すのがコスパ最強。自分のCalendar / Sheetsを裏側にすれば、月額固定費を毎月数千〜数万円カットできます。

  • Calendar連携の予約ページ(Calendly代替)
  • Sheets連携の簡易CRM/案件パイプライン
  • Gmail+Slidesでの定型レポート自動化

中小チーム・代理店の場合

“Sheetをアプリのバックボーンにする”が刺さるレンジ。現場の運用は変えずに、顧客や社外向けの面(ポータル/受注/予約/レポート)だけアプリ化します。

  • Sheets在庫+Driveの商品画像で、簡易ECや予約販売を立ち上げる
  • Calendar+Sheets+Gmailを統合した『今日の朝イチダッシュボード』
  • 本記事の不動産アプリのような“縦割りExcel運用”の統合UI

エンタープライズ(Gemini Enterprise / BigQuery導入済み)

すでにGoogle Cloudに資産があるなら、Lovableで作る社内ツールがそのままGeminiのインデックス・BigQueryの数字・Workspaceの権限の上に乗ります。Lovable自体もGoogle Cloud Marketplaceから契約できるため、既存のCloudコミットを消化できます(新規ベンダー稟議が要らない)。

  • Gemini Enterpriseが索引した社内ナレッジを使うQ&A/オンボーディングアプリ
  • BigQueryの売上・在庫・KPIをノーSQLで触れる社内BI
  • Workspaceの権限と整合する社内ポータル

実装上の落とし穴と回避策#

  • スプシIDとシート名は最初に固定する:途中で変えるとアプリ側を必ず手で直す必要あり
  • 列名は“仕様”:列名を変えたら『この列名をBに変えました』と必ずLovableに伝える
  • Maps APIキーは必ずサーバー関数経由:フロントに置くと課金が暴走するので注意
  • 金額・契約に関わるアクションは“人が押すボタン”止まり:自動送信はNG
  • 1日200件以上の書き込みが発生し始めたら、Sheets → Lovable Cloud(PostgreSQL) に引っ越すサイン
  • 個人情報(メール/電話/住所)を扱うなら、必ず認証+ドメイン制限を入れる

次の一手:あなたの業務の“どこから”始めるか#

次の3つの質問にYesがあるなら、今日30分で着手できます。

  1. 毎週、複数のスプシ/Excelをコピペして1つの資料を作っていないか?
  2. Calendar・Drive・Gmailのどれかを“情報の置き場”として使っていないか?
  3. “この計算、毎回手でやってる”作業(見積もり・集計・転記)が1つ以上あるか?

1つでもYesなら、それが最初のLovable × Googleアプリのテーマです。

次に読むなら:『Lovableで業務効率化アプリを作る完全ガイド(Google Sheets編)』『Google Calendarコネクタ実践』『Google Slidesで提案書を自動生成』。Sheets×Calendar×Slidesの3点セットで、ほとんどの社内ツールが組めます。

Lovableをお得に始めるなら

紹介リンクで登録する
紹介リンク経由の登録で追加クレジット特典あり

関連記事

※ 本記事は非公式の日本語ガイドです。最新情報は公式ドキュメントをご確認ください。